まず問題です。
「犬」とは何でしょうか?
犬って言ったらあれですね、耳があって、毛が生えてて、わんわんと鳴いて、それから…。
・・・語彙が貧困で申し訳ない。
大辞林によれば、
『食肉目イヌ科の哺乳類。オオカミを家畜化した動物と考えられている。よく人になれ、番用・愛玩用・狩猟用・警察用・労役用などとして広く飼育される。品種が多く、大きさ・色・形などもさまざまである。』
・・・らしいです。
まあ、とにかく、頭の中に各々「犬っぽい」ものが浮かんでると思います。
ここで問いたいのです。
それは「犬」なのか、それとも「犬であるようなもの」なのか?
犬?犬であるようなもの? |
私たちはまず「犬」を見つけます。それからいろんな「犬」を見つけてきます。
そして、それらを全部「犬」と再び名付け直すのです。
つまり、実体の犬を総称的な犬へと昇華させるのです。
このとき、「犬」は、ある実体を指すが、ただその実体のみを指すものではなくなっています。
「犬」は、「名前」から「性質」へと変わったといってもよいでしょう。
もちろん、「犬」は徹底的に名前でしかない、という立場もとれます。
新しい「犬っぽい」ものを見つけたらそれにペタッと「犬」というラベルを貼るのです。
しかし、この立場は今回はここで触れるまでにしておきましょう。
ロジバンでは、「犬であるようなもの」論を採用します。つまり、犬とは性質なのです。
奇妙に感じるかもしれませんが、こうすることで従来の名詞と形容詞が統合するのです。
これは犬だ。
これは可愛い。
ロジバンではこの2つの文は文法的に全く同じに取り扱うことができるのです。
この経緯を経て、selbriや描写sumtiを学ぶと少しは理解しやすくなると思います。
gerku は犬ではなく「犬のようである」なのです。
lo gerku というのは「犬」ではなく正式には「犬であるようなもの」なのです。
ロジバンにはそういった意味で「名詞」がありません。
これが学習者にとっては少しとっつきにくいかもしれませんね。
"犬であるようなもの"の絵(カワイイ)が、まさにそう見えるという…w
返信削除ki'e .arixatos. ui
返信削除意外と上手くかけました .ue