この章では、呼応系、ma'oi coiを使って他の人と交流していきましょう。ma'oi coiで1章割いているのは、これらを理解することが一般的なロジバン文法を理解するための基礎になるからとか、理解するのが難しいからとかではなく、日常会話でとてもよく使われるのと、分量が多いからです。
呼応系はdoが誰を指すのかを定めるのに時々使われます。呼応系のあとにcmevlaがくると、そのcmevlaはその頭に暗黙のlaを得ます。selbriが続くときは、代わりにleがgadriとして使われます。
こういったものの例として、私は呼応系 coi を使います。これは「やあ」とか「こんにちは」といった意味です。
coi .mik. - 「やあ、ミク」
人がla + SELBRIで呼ばれているとき、その人を呼ぶのにそのselbriだけを呼応系と共に用いると、それにはleが想定されるのでその人のことを実際にそのselbriのx1であると指し示すことになってしまいます(これは大概の場合間違っています)。たとえば、ある人がla tsani 「空さん」と呼ばれているとすると、coi tsani は彼女をle tsaniとして参照し、「やあ、(実際の)空」という意味になります。一方で、coi la tsani は彼女を「空」と呼ばれる人として正しく参照し、「やあ、空さん」という意味になります。これはよくあるミスで、特に新参者のロジバニストで起こっています。
すべての呼応系には時々必要となるfa'orma'o、do'uが備わっています。これが使われるのはもっぱら、呼応系のあとにくる語とその句の最後の語がどちらもselbriのときで、それがtanruを形成してしまわないようにするために使われます。
[注: 呼応系は単体で(つまり後ろに何も付けずに)言うこともできます。「やあ、ミクが生まれたよ」と言うときに、coi la .mik. ca'o jbena といってしまうと、coiがla .mik.を取り込んでしまいます。こういったときもdo'uを使って呼応系の区切りを明確にします。もしくは.iで区切ってもいいです。coi do'u la.mik. ca'o jbena か、coi .i la .mik. ca'o jbena]
do'u 呼応系の句を終わらせる。たいてい省略される。
klaku x1はx2(涙)・x3(理由)で泣く
coi la gleki do'u klaku fi ma - 「やあ、幸さん。どうして泣いてるの?」
包括的な呼応系、doi、はdoによって参照されているのが誰かを規定する以外には何も仕事をしません。
doi .ernst. xu do dotco merko - 「ねえ、エルンスト。君はドイツ系アメリカ人なの?」
そのほかの呼応系はすべてdoを規定する以外にも意味があります。coiはもう知っていると思いますが、「こんにちは」の意味もあるわけです。呼応系の多くが心態詞のように2,3個の定義を持っています。心態詞と同じで、これはcu'iとnaiで修飾されます。もっとも、cu'iの形があるのはひとつだけですが。
重要な呼応系をいくつか表にまとめておきます。他にもまだありますが、あまり使われません。
呼応系 | cu'i | nai | |
coi | やあ/こんにちは | - | - |
co'o | さようなら/またね | - | - |
je'e | 了解/OK | - | 分からない |
fi'i | ようこそ/どうぞ | - | 無愛想 |
pe'u | お願いします | - | - |
ki'e | ありがとう | - | 不感謝 |
re'i | 聞く準備ができました | - | 準備できていません |
ju'i | 注目! | 気楽にして | 私に構うな! |
ta'a | 中断/割り込み | - | - |
vi'o | やります!/承知しました | - | したくない! |
ke'o | もう一度言ってください | - | 繰り返さなくていいですよ |
ki'ai | ご元気で/どうかご無事で | - | 呪ってやる |
ki'aiは試験的なものであることに注意してください。
coi co'o はどういう意味でしょうか?
Answer: 「通りすがりの挨拶」、つまり「こんにちは、そしてさよなら」
je'eは「OK」として使えますが、お褒めや感謝を受けた時の適切な返答でもあります(最低限丁寧でありたいならば)。そのお褒めや感謝が無事伝わりましたよということを示しているわけですね。
ki'e sidju be mi bei lo vajni .i je'e jenifyn. を訳せ。
sidju x1はx2(者)をx3(行動/事)に関して助ける
Answer: 「ありがとう、私が大事なことをするのを助けてくれた人よ。」「どういたしまして、ジェニファー」
fi'i te vecnu .i pe'u ko citka はどうでしょう?
Answer: 「ようこそ、お客様。どうか食べて下さい!」
re'i は話を聞く準備ができていることを知らせるときに使います。「何かお力になれますか?」のロジバンでの相当表現として使うこともあります。もしくは「もしもし」かもしれません。re'inai は「AFK」や「ちょっと待って」といった意味になります。
次の文を訳せ:「こんにちは、何かお力になれますか?翻訳家さん」
Answer: coi re'i la fanva
ta'aは他人に行儀よく割り込もうとするときに使います。これに対するいい返答はなんでしょう?
訳せ: ta'a ro do mi co'a cliva
cliva x1はx2からx3(経路)によって離れる/発つ/別れる/去る; x1はx2を残す
Answer: 「みなさん、横から失礼。今、私は去るところです。」 fa'orma'oも.iもいらないことに注意してください。
ke'oは、聞こえなかった発言を繰り返してもらうために使えるだけでなく、ロジバンを教える際、声に出して一緒に発音するときにも使えます(repeat after me)。これはかなり使い勝手のよい語です。
sutra x1はx2(動作/事)に関して速い/すばやい/敏速/俊敏
次を訳せ: .y. ke'o sutra tavla
Answer: 「えっと、もう一度お願いします、あなたはクイックスピーカーですね」
そして: 「繰り返さなくていいから…(不幸)、俺がやるよ。」
An answer: ke'o nai .ui nai vi'o
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